機械式腕時計ムーブメント大全~ロレックス、オメガ、ブレゲ、ゼニスなど~

機械式時計の真髄、それはムーブメントにあり。
繊細なパーツ一つひとつが緻密な設計で組み立てられることにより、一分一秒と時を刻むことを可能にします。そんな時計の心臓部、自社設計・生産するメーカーが実は少ないことをご存知でしょうか。とことん精度を追求したもの、見た目も機能も美しいもの・・・
そのこだわりは各社様々ですが、熟練した職人技によって織りなされていることは共通。今回は、各社それぞれが誇る、名作自社製ムーブメントをまとめてご紹介いたします。出典:https://www.rolex.com/jaマニュファクチュールという時計業界の用語がありますが、製品をムーブメントから自社一貫製造することを指します。
豊富な資本と高い技術力を要することから、一部の名門をのぞきこの製造業態をとっているところは大変稀少でした。近年、機械式時計の新しい価値として、ステータスや外装ではなくムーブメントの信頼性への注目が高まっています。
そのため、差別化をはかりマニュファクチュールを採用するメーカーが増加傾向に。自社一貫といっても明確な定義はなく、ムーブメントメーカーから半完成品を買い独自に組み立てを行うファブレス・マニュファクチュールというものも。
しかし2010年、ETA社が半完成ムーブメントのグループ外出荷を完全停止したことから、多くのメーカーでムーブメントの自社生産に向けた取り組みがなされるようになりました。 増えつつあるとは言え、高い技術力を要するマニュファクチュールを確立できたメーカーはほんの一部。自社製のメリットは何よりそのブランドのオリジナリティをふんだんに詰め込めること、デメリットは汎用ムーブメントに比べ高価格帯になってしまうことが挙げられます。出典:https://www.jaeger-lecoultre.com/jp/   実用時計の技術を早い段階から確立してきたロレックス。
現在主流である自動巻きムーブメントにいち早く先鞭をつけたパーペチュアル機構は、まさに当ブランドによる革命的発明でした。そんなロレックスだから、現行の全シリーズに自社開発ムーブメントを搭載していること、加えてその全てが高精度の象徴であるクロノメーター規格を満たすことは、もはや驚きに値しないのかもしれません。ちなみにムーブメントの精度の要であるテンプを構成するパーツのうちの一つに「ヒゲゼンマイ」というものがあります。
これを自社製できるメーカーはわずかですが、ロレックスはその技術を確立する名実ともにトップクラスのマニュファクチュールブランドと言えます。
※2007年、従来のヒゲゼンマイより耐久性が各段にあがったブルーパラクロムヒゲゼンマイを採用開始。ロレックスは時計の堅牢性・防水性のためシースルーバックを採用しておらず、ムーブメントの存在を感じられるのはその精度・性能のみ。
着飾らず、実用性をひたむきに追及する、クラフトマンシップ溢れるマニュファクチュラーです。 出典:https://www.rolex.com/ja
ロレックスの悲願とも言うべき完全自社製クロノグラフムーブメント。
2000年発表。マニュファクチュールに歴史を持つメーカーであってもクロノグラフの製造が可能なところはわずかで、ロレックスでもゼニス社のエルプリメロ400をベースに独自改良したCal.4030を使用していました。そんな歴史を経て誕生したCal.4130。
使用モデルは、デイトナ。
ロレックスの中でもトップセールスを誇るモデルです。完全自社製クロノグラフウォッチを完成させるに留まらず、その新ムーブメントはCal.4030をさらにブラッシュアップしたものでした。部品数を削減しよりスリムに、パワーリザーブも52時間から72時間と大幅に増加。毎時28,000振動で高精度を維持します。
クロノを制御するための機構にコラムホイールを採用、滑らかな操作性を実現した高級仕様ムーブメントと言えるでしょう。 出典:https://www.rolex.com/ja
2015年に発表、2016年デイデイトに搭載され話題を呼んだムーブメントCal.3255。
独自の、そして新たな基準のもと、精度・パワーリザーブ・信頼性・耐衝撃と耐磁性、操作性が見直された、ロレックスが「新世代」と謳うムーブメント。
その基準は、クロノメーター規格を超えたと言われています。また、最新パーツの使用によりオーバーホール期間の延長を可能に。パワーリザーブ約70時間と合わせ、14件もの特許を習得したロレックス最新技術の集大成とも言うべきムーブメントです。 出典:https://www.rolex.com/ja
2005年、GMTマスターⅡに搭載され、2つめのタイムゾーンを示す24時間針を備えました。
合計で3ヵ国時刻を一目で視認させるロレックスの多機能ムーブメント。他のロレックス社製ムーブメント同様精度の高さが折り紙付きなことはもちろん、耐磁性が強く、プログラマーやエンジニアでも身につけやすいのがポイント。ちなみにエクスプローラーⅡ Ref.16570(後期、現行ではCal.3187)にも搭載されています。 出典:https://www.rolex.com/ja
2010年、エクスプローラーⅠの新作Ref.214270とともに世に出たノンデイト3針ムーブメントCal.3132。
ロレックスのラインの中で最もシンプルでベーシックなモデルに搭載されるに相応しい、実用に徹したムーブメントです。パラクロムヒゲゼンマイに加えてパラフレックス ショック・アブソーバが設置。
これは、ムーブメントの大きな弱点である磁力・衝撃への耐性を上げたものです。エクスプローラーⅠはエントリーモデルとしても人気のため、手の届きやすい価格でロレックスの職人魂を感じられる一本と言えます。 出典:https://www.rolex.com/ja
ロレックスが誇る複雑ムーブメントと名高いCal.4161。
世界初のレガッタ・クロノグラフ機構を備えました。この開発にロレックスは4年以上の歳月をかけたと言います。レガッタ・クロノグラフとはカウントダウンができる機能のことで、本格的なヨットレースに特化したヨットマスターⅡにのみ搭載。
最大10分間のカウントダウンが可能です。リング・コマンドベゼルと呼ばれる、ベゼルとムーブメントを連動させた機能によりそのオン・オフ操作が簡単にできることも魅力。実際にこの機能を使うことは稀かもしれませんが、ロレックスの技術力は留まらないことを思い知らされる、ロレックスファンにも機械式時計愛好家にもたまらないムーブメントではないでしょうか。 出典:https://www.rolex.com/ja
ムーブメントの大敵・磁気。
衝撃や浸水と違って明らかではなく、短時間とはいえ修理のためには脱磁機を要することも厄介な存在です。そんな磁気への対策にも余念がない、実用時計の王者・ロレックス。
唯一の耐磁時計・ミルガウスにCal.3131を搭載しています。通常耐磁時計というとケースにその機能を備えムーブメントに届かないようにするものですが、ロレックスはムーブメント自体に対策を施しました。
これには非常に高い技術を要します。Cal.3131は、磁気の影響を受けやすいパーツに常磁性素材を使うことにより実現。
例えばニッケル・リン合金によるパーツ製造や、ブルーパラクロムヒゲゼンマイを採用したのです。ちなみに高性能磁気遮断ケースと合わせて、1000ガウス(フランス語でミルガウス)の磁気に耐えうる仕様となりました。 出典:https://www.rolex.com/ja
ロレックス史上、最も複雑にして至高と言われるCal.9001は、2012年新作 スカイドゥエラーとともにバーゼルワールドにて発表、一気に世間の話題をさらいました。
ダイアル中央で目を引くGMTディスク、24時間針に加えて、ロレックスウォッチ初となる年次カレンダー機構―サロス―を搭載しています。サロスは古代ギリシャで日食・月食現象のことを指し、ダイアル外周の小窓で月を、3時の小窓で日付を表示させるという大変ユニークな機構。
加えてGMT機能を有しますが、従来のGMTマスターⅡとは異なり、ダイアル中央のディスクが回転することにより第2タイムゾーンを表示する仕様となりました。
さらにヨットマスターⅡで開発されたリングコマンドベゼルを改良、ベゼル、リューズ、ムーブメントの連動により、日付、ローカル・ホームタイム操作をより容易に。デイトナCal.4130にも採用されるボールベアリング式ローターによりパワーリザーブ約72時間を実現していることも、実用性を大切にするロレックスらしいムーブメントと言えます。  当店でもロレックスと肩を並べてトップクラスの人気を誇るオメガ。
ブランド名は1894年、オメガ―究極―という名の伝説的なムーブメントを発表したと同時に誕生しました。
精度を競う様々なコンクールで受賞、新記録を打ち出すなど、精密機器としての時計をどのブランドよりも追求してきたメーカーと言えます。近年コストカットによりムーブメントの自社開発を控えていましたが、2007年に30年ぶりとなる自社ムーブメントを開発。
さらには世界初となる「マスタークロノメーター」認定モデルの開発にも成功し、歴史あるマニュファクチャーとしての威厳を再び返り咲かせました。 出典:https://watch-journal.net/
2007年、30年ぶりの自社開発ムーブメントとして堂々発表されたCal.8500/801。
ETA社の協力のもと、綿密な検査を経て、オメガらしい最高の精度と信頼性を全面に誕生しました。特筆すべきは性能だけではありません。
このムーブメント、アラベスク(アラビア風)のコート・ド・ジュネーブ装飾と呼ばれるロジウムプレート仕上げが施され、シースルーバックから光を受けると独特の光沢を放つのです。また、他の自社製ムーブメントにも見られますが、オメガはゴールドモデルのムーブメントにはローターとテンプを支えるブリッジがゴールド製になっているところもこだわりを感じますよね。ちなみに「コーアクシャル」とはオメガ独自の機構で、パーツの摩耗を抑える壊れにくい脱進機”のこと。Cal.8500は最初にデ・ヴィル アワービジョンへの搭載から始まり、現行では“デ・ヴィル”やダイバーズウォッチ“シーマスター アクアテラ”シリーズで活躍します。 出典:https://www.omegawatches.jp/ja/
ムーブメントにとって磁力は故障の大きな原因であり、各社耐磁時計の開発に取り組んでいますが、オメガもロレックス同様、ケースではなくムーブメントそのものに帯磁対策を施す数少ないマニュファクチュラーです。その手法は、ヒゲゼンマイを始めムーブメントのパーツ自体を非磁性体部品で構成する、というものです。
これにより磁気を遠ざけるのではなく、磁気自体気にする必要がなくなりました。このCal.8508、なんと15,000ガウスもの磁気に耐えうるもの。
この数値はもちろん世界初で、MRIの中に入れても影響を受けません。軟鉄製インナーケース等を用いないため、他のオメガモデル同様シースルーバックからこのムーブメントを垣間見ることができます。このコーアクシャル Cal.8508は、今後順次オメガウォッチに搭載されていくというから驚きです。 出典:https://www.omegawatches.jp/ja/
コーアクシャルCal.8500をさらに改良して製造された、クロノグラフムーブメントが2011年のバーゼルワールドで発表されました。通常クロノグラフモデルはダイアル上に3つのインダイアルで構成されますが、このCal.9300/9301は60分・12時間の積算計の2つのみを同軸上に並べました。ムーブメントはコーアクシャル機構ですが、Cal.8500より軽量化され、さらに非帯磁性のシリコン製ヒゲゼンマイが採用されたことにより、より実用に即したムーブメントに。
パワーリザーブは約60時間。“シーマスター プラネットオーシャン”や“スピードマスター ムーンウォッチ”などに搭載されています。 
2016年に発表されたムーンフェイズ付きスピードマスター向けに製造されたのal.9904。クロノメーターの認定はもちろんのこと、磁気(15,000ガウス以上!)や衝撃、防水性能といった耐久性テストにも合格したマスタークロノメータームーブメントです。マスタークロノメーターとはスイス連邦計量認定局(METAS)とオメガが2015年に共同発表した品質規格で、Cal.9904を搭載し2016年バーゼルワールドで発表されたスピードマスター ムーンフェイズ クロノグラフが初の実施機となりました。パワーリザーブは約60時間となっています。 出典:https://www.omegawatches.jp/ja/
オメガの自社ムーブメントの中核を担うムーブメントCal.8900。
こちらもマスタークロノメーター認定。
“シーマスター プラネットオーシャン”、“デ・ヴィル アワービジョン”など、そしてオメガの精度追求の象徴とも言うべき“コンステレーション”に搭載されています。シンプルゆえ精度・性能が研ぎ澄まされ、3針モデルの新たなるスタンダードとなりそうです。  外見やその機能が生まれた背景がカッコいいクロノグラフモデルですが、一つの複雑機構であり、前述したように自社生産が難しいムーブメントです。そんなクロノグラフと密接な関わりを持ち、その関係性は20世紀初頭から続いている稀有なブランド・ブライトリング。2009年に初の完全自社製ムーブメント”Cal.01″を発表。その後もGMTやワールドタイム機能を備えたムーブメントなど、オリジナルを次々と投入してきました。
いずれもクロノメーター規格を満たした高性能なもので、かつ自社製ムーブメント搭載モデルのみ保証期間を5年設けていることに、並々ならぬ自信が伺い知れます。 出典:https://www.breitling.co.jp
1969年、ブライトリングはタグ・ホイヤー等と共同のもと、世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントの開発に成功した経緯を持ちます。
だからこそ定番モデル・クロノマットのために製造されたCal.01は、高い機能を備えた、ブランド初にふさわしいムーブメントでした。特筆すべきは時間帯を気にせずにカレンダーを早送りできる設計。
従来の機械式時計では、日付調整の時間帯によって故障を招くことがありましたが、ブライトリングはその弱点を克服。約70時間のロングパワーリザーブと合わせて、実用機として申し分ありません。 出典:https://www.breitling.co.jp
Cal.01の操作性・信頼性はそのままに、GMT機能を搭載させたムーブメント。
さらに秒針を停止させず、ローカルタイムを調整することができます。ブライトリングの定番であるクロノマット、ナビタイマーに採用されていますが、どちらも非常に高い人気を誇ります。 出典:https://www.breitling.co.jp
Cal.01をベースに、世界24都市のタイムゾーンを同時に表示することができるワールドタイムを搭載した、世界の旅行者のためのムーブメント。
都市ディスク・24時間計ディスクいずれもリューズ一つで容易に操作が可能です。 出典:https://www.breitling.co.jp
「30秒クロノグラフ」という特許技術を組み込んだムーブメント。
30秒クロノグラフとは、クロノグラフ秒針を30秒でダイアル一周としているため、コンマ秒単位までの計測を正確に読みやすくした機能です。まさにクロノグラフのアイデンティティとも言える、モータースポーツに特化した機能と言えます。 出典:https://www.breitling.co.jp
ワールドタイム機能を搭載しながら、ブランド初となる3針モデルの、シンプルな自動巻きムーブメントを誕生させました。
2015年バーゼルワールドで発表。約70時間のパワーリザーブを保ちつつ、ムーブメントサイズをコンパクトにする。
そのために香箱が2つのツインバレル方式になっているのも特徴です。 マニュファクチュールとはマニュファクチャ(工場制手工業)を語源とし、本来はブランドの付加価値というよりも製造効率を上げるための手段でした。
時は1865年。ゼニスの創業者ジョルジュ・ファーブル=ジャコは時計の大衆化を予見し、選ばれた職人たちがより効率的に、より信頼性高い製造に集中できるマニュファクチュール確立に成功。
即ちゼニスとは、歴史的にも実際的にも老舗マニュファクチュールを代表する存在なのです。そんなゼニスだから、傑作と名高いムーブメントを今に至るまで生み出し続けてきました。
その数なんと600超え!ゼニスは他社にもムーブメントを提供しており、品質に非常に厳しいロレックスのデイトナに搭載されていたことは記憶に新しいです。 エル・プリメロの基本型であるCal.400/Cal.400B
ゼニスの象徴でもあり情熱そのものとも言うべきエル・プリメロ―エスペラント語で、No.1―。
1969年に誕生してから、50年近く経た今なお現役選手として、多くの時計愛好家を魅了しています。誕生の同年、ブライトリングらが同じく自動巻きクロノグラフムーブメントの開発に成功していますが、ゼニス社製は毎時36,000の高速振動、一枚岩のコラムホイールとボールベアリング式センターローターに基づいた、老舗らしい伝統を大切にした、それでいて信頼性高いものでした。現在ではエル・プリメロをベースに、様々な機構・機能を搭載した名作が製造されています。 
10秒でダイアル上を1回転する、0.1秒セコンドクロノグラフ搭載ムーブメント。パワーリザーブ約50時間。 
グランデイト、ムーン&サンフェイズ、そしてクロノグラフ機能と三つの複雑機構を備えたエルプリメロ 4047。パワーリザーブ約50時間。 クロノグラフ以外にも傑作が多いのがゼニス。
とりわけ3針薄型ムーブメント“エリート”はゼニスのドレスウォッチのメインムーブメントとして活躍します。振動数28,000/時のハイビートでありながら、約50時間以上ものパワーリザーブ。厚さ4mm以下と、デザイン性にも妥協しないところに老舗マニュファクチャーの矜持を感じます。 新しいウルトラスリムケースに収められた、自動巻きムーブメント。
コート・ド・ジュネーブ装飾が施され、内外ともに美しい一本を作り上げたと言えます。 約100時間もの超ロングパワーリザーブを誇りながらも、エリートらしいシンプルな薄型キャリバー。   19世紀前半、スイスはジュウ渓谷。
高級時計のマニュファクチュールを既に確立していた由緒正しい名門がジャガールクルトです。レベルソやマスターなど、独特でありながら上品、それでいて信頼性の高い伝説的な時計の数々を生み出してきました。ジュウ渓谷は“時計の谷”とも称される、時計製造が根づいた場所。
そこで長い歴史を刻んできたジャガールクルトは、「時計の価値はムーブメント」にあることをDNAに刻まれたブランドと言えます。それを証明する、ジャガールクルト社製ムーブメントの特徴は以下の二つ。 
ジャガールクルトはどんなに高度で、どんなに資金がかかったものであったとしても、独自の非常に厳格な1000時間品質検査を通らなかったものは商品化しません。このテストは1992年より開始され、多くの分野でクロノメーター規格を上回るものです。 
実用機であってもコート・ド・ジュネーブ装飾などが施されていることは多いですが、ジャガールクルトは見えないパーツにもこだわりぬいた、精度のみならず美しさにも目を見張るムーブメントを生み出します。ペルラージュ装飾と呼ばれるうろこ状の模様があしらわれていますが、これはユーザーが外からは見えない面にも施されているのです。また、真鍮ではなく、ホワイトゴールドやプラチナ製のプレートを使用したものも。美しい機能には美しい器が伴うことを熟知している名門ならではです。 ちなみにジャガールクルトはそのモデルに合ったムーブメントを都度製造するため、種類は3000を超えると言われています。ジャガールクルトに時計愛好家のファンが多いのは、こういった一本いっぽんの時計に品質へのこだわりと歴史の重みが感じとれるからではないでしょうか。 ジャガールクルトのロングセラーでありフラグシップ・レベルソ。
ポロ競技のために開発されたストーリー、ケースの表裏に別のダイアルを持つ世界初反転式角型ケースなど愛好家の間では有名なモデルです。レベルソに搭載されたムーブメントは、そのケースに合わせるように角型のものが見られます。
そのためケースとムーブメントの間に一切の無駄な空間を排除した、調和のとれた一本に。ムーブメントは、その時計の機能・品質・デザイン全ての心臓であることにレベルソを見ると思い至ります。 出典:https://www.jaeger-lecoultre.com/jp/jp/home-page.htmlパワーリザーブ約42~45時間、振動数21,600/時。 出典:https://www.jaeger-lecoultre.com/jp/jp/home-page.html一つのダイアル上に時分、日付、曜日、月、ムーンフェイズを表示するトリビュートカレンダー機能搭載。
パワーリザーブ約42時間、振動数21,600/時。 出典:https://www.jaeger-lecoultre.com/jp/jp/home-page.htmlミニッツリピーター搭載。
パワーリザーブ約35時間、振動数21,600/時。 角型ケースのイメージが強いジャガールクルトですがラウンドケースのマスターコレクションも人気です。
マスターコントロールは機能を際立たせるためシンプルなデザインが特徴的で、高品質ムーブメントに定評あるモデル。
薄型のものが多いため、上品な印象を与えます。 出典:https://www.jaeger-lecoultre.com/jp/jp/watches/master.htmlクロノグラフ搭載。
パワーリザーブ約65時間、振動数28,800/時。 出典:https://www.jaeger-lecoultre.com/jp/jp/watches/master.html厚さ10mm以下のウルトラスリムケースにおさまった、薄型ムーブメント。
パワーリザーブ約43時間、振動数28,800/時。 出典:https://www.jaeger-lecoultre.com/jp/jp/watches/master.html8日間ものパワーリザーブを備えた手巻きムーブメント。
振動数は28,800/時。  技術革新の第一はムーブメント製造をマスターすること―。
世界最高峰に君臨するパテックフィリップは、老舗としてのステータス性のみに拠らず、マニュファクチュールでも他の追随を許しません。
とりわけ複雑機構搭載ムーブメントの開発力は非常に優れ、コンプリケーションシリーズとしてラインナップしているほど。パテックフィリップのムーブメント開発は、16種の基本キャリバーがベースとなります。
そこに複雑機構を加え、そしてよりスタイリッシュに、より美しく、常にイノベーションの歩を止めることはありません。また、パテックフィリップのモデルに高い格調が備わる大きな理由として、見事なムーブメント装飾が挙げられます。パーツの一つひとつを根気よくポリッシュ仕上げし、その全ての縁に面取りを施しています。
地板の両面にはペルラージュがあしらわれ、さらに受けにはコート・ド・ジュネーブ装飾を。この工程の全てはパテックフィリップの中で連綿と継承されてきた手作業による職人技で、今日では稀少な道具を用いて為されています。
現代テイストを取り入れつつも伝承技術を誠実に守り抜く。
冒頭で紹介した企業理念は、200年以上続く老舗ならではが抱ける情熱と言えます。 出典:https://www.patek.com/en/
クォーツに機械式時計が押され始めた1970年代、救世主となったCal.215。
薄型のCal.175を進化させ、2.55mmの薄型でありながら28,800振動/時と当時としてはハイビート手巻きムーブメントの開発に成功しました。カラトラバやゴンドーロなど、今なお多くの手巻式に採用されています。パワーリザーブは約44時間。     出典:https://www.patek.com/en/スクェアもラウンドフォルムも、ムーブメントは同一、というブランドは多いです。
これによりケース内部に余分な空間が生まれることがありますが、ムーブメントに合わせたケース製造には高い技術力が必要。パテックフィリップは製造したいモデルに合わせたムーブメントを生み出すことができる、数少ないブランドです。Cal.25-21 RECは角型・トノー型のゴンドーロのために開発されたムーブメントで、薄型、角型ながら四隅をケースに合わせシェイプさせられています。パワーリザーブは約44時間、振動数28,800/時。  出典:https://www.patek.com/en/
2100年まで調整不要の永久カレンダー、スプリットセコンド・クロノグラフ、ムーンフェイズと複数の超複雑機構を搭載した、多くの時計愛好家の憧れのムーブメント。
振動数28,800/時、65時間ものロングパワーリザーブを実現しながら、厚さはわずか8.70mm、緻密で優美な設計が為され、さながら芸術品と呼ぶべき逸品です。2014年、Cal.CH 29-535 PS Qが搭載されたRef.5270が発売されましたが、なんとその定価は約2千万円!製造に非常に高いコストがかかるため、オーバーホール代も別途高く設定されています。   出典:https://www.patek.com/en/
手巻きCal.215同様、1970年代に開発されて以来様々なモデルに搭載され、ムーブメント開発のベースとなる名作機。
Cal.240系は効率的な巻き上げを行うマイクロローターをムーブメントに完全に統合、特許を取得しました。カラトラバやノーチラスなど、パテックフィリップの定番から永久カレンダーやムーンフェイズを搭載したコンプリケーションなど様々なモデルで垣間見ることができます。パワーリザーブは約48時間、振動数21,600/時。   出典:https://www.patek.com/en/
初出2004年と比較的新しいながら、現行自動巻きムーブメントを代表するCal.324系。
薄型・高精度と、自動巻きの弱点を克服した名作です。第二時間帯を表示するCal.324 S C FUSなど、現代的な機構を搭載したムーブメントも人気があります。パワーリザーブは約45時間、振動数28,800/時。  出典:https://www.patek.com/en/
日常的にはあまり利用しない機能ながら、その複雑性から愛好家の間で根強い人気を誇るミニット・リピーター。
音で時刻を知らせる機構で、開発された当時はまだ夜光塗料がなかったため、暗闇でも時間を把握するためのものでした。機械式時計でこの機構を製造するブランドは限られていますが、パテックフィリップはこのR27をベースにクロノグラフやレトログラード日付表示付永久カレンダーなど、さらに複雑な機能を搭載させる驚くべきマニュファクチュールの持ち主と言えます。パワーリザーブは約48時間、振動数21,600/時。  A.ランゲ&ゾーネを一言で表現すると、全ての時計を時間と手間ひま惜しまず丁寧に作りこむ、正真正銘のドイツ頑固職人ではないでしょうか。完全マニュファクチュールを持ち、とりわけムーブメント製造には一貫した理念を持ちます。
それは以下の三つ。 
通常ベースとなるキャリバーに機能を追加していくものですが、ランゲは新しい時計を決めたらムーブメントをイチから設計することから始めると言います。
莫大な時間と手間がかかるはずですが、外装だけ変えムーブメントはモデル間で使いまわして「新作」とするのではなく、内外ともにこだわりぬいたもののみを「新作」とするのです。 
A.ランゲ&ゾーネのムーブメントは、時計に詳しい方なら一目でそれとわかると言います。
なぜなら、どのパーツにも必ず、いくつもの独自仕上げと装飾が施されているためです。
とりわけテンプ受けに花柄模様の伝統的モチーフをエングレービングする技法は最大の特徴にして最大の美しさ。この誇り高い哲学は、外装からは見えない部分であっても同様に根付きます。 
繊細な手作業によって丁寧に組み立てられたムーブメント。なんと、出荷前に全てバラします。
最初の組立てでは「調整」をメインに組み立てが行われるため微小な傷―顕微鏡でなければ見えないような―が付いてしまうため、とのこと。一度分解し、一点の曇りすらない状態で再度磨きやエングレービングといった仕上げ作業を行う。
そうした徹底的なこだわりにより、芸術品に匹敵するような美しいムーブメントが完成されます。 グランド・ランゲ1搭載手巻き式ムーブメント、デイト表示、ムーンフェイズ機構がついています。ムーブメントの主な材料は真鍮ですが、A.ランゲ&ゾーネではムーブメントの地板の素材に「洋銀」を採用しています。
洋銀は真鍮よりも硬く、強度に優れ、銀白色の美しい輝きを持つ高級素材。ただ、その分素材コストは高く、また加工が難しいという特徴があるため、この素材を見事に使いこなすのは当ブランドならでは。ちなみにこの見た目が特徴的なムーブメントは、4分の3プレートというドイツ・グラスヒュッテの伝統的技法。
裏蓋側全体の4分の3以上を受け板で覆うムーブメントの製造方法で、機械の安定性と堅牢性を向上させていますが、創業者のアドルフ・ランゲが開発したものです。パワーリザーブ約72時間、振動数21,600/時。 出典:https://www.alange-soehne.com/ja/A.ランゲ&ゾーネがその名を時計界に再び返り咲かせることになった1994年発表のランゲ1。そのムーブメントを2015年にリニューアルした、より高精度でより洗練されたCal.L121.1です。パワーリザーブは約72時間、振動数21,600/時。 かつての懐中時計を思わせるかのような、フライバック/プレシジョン・ ジャンピング・ミニッツカウンター搭載クロノグラフ。
特徴的な4分の3プレートが施されていないため、その美しくも精密・精緻なムーブメントを裏蓋から存分に鑑賞することができます。 出典:https://www.alange-soehne.com/ja/リヒャルト・ランゲ・トゥールビヨン“プール・ル・メリット”に搭載される、超複雑なチェーンフュジーとワンミニッツトゥールビヨン、そして特許を取得したストップセコンド機構を搭載したムーブメント。
ストップセコンドとは、トゥールビヨンを一度停止させ、時刻を秒単位で正確に合わせることを可能にする機能のこと。ちなみにこのプール・ル・メリット。定価は2千万超えと、数ある時計ブランドの中でもトップクラスの超高級時計に当たります。  「時計界のレオナルド・ダ・ヴィンチ」
「腕時計の歴史を200年早めた」錚々たる通り名を持つのは、アブラアン-ルイ・ブレゲスーパーコピー。
18世紀後半から活躍、次々と複雑かつ革新的な機構を開発・製造したまさに天才と言うべきウォッチメーカーです。これまでご紹介させていただいた永久カレンダー、ミニットリピーター、重力分散装置トゥールビヨンなど製造できるブランドが限られる超複雑機構の数々から現代の時計の原型となる機能は、ほとんど全てこの一人の男によって生み出されました。そんな天才にルーツを持つ当ブランド・ブレゲスーパーコピー。
ムーブメントは必ずしも完全自社製と言うわけではなく、レマニア社製のものなどをベースに改良が施されています。しかし、ブレゲスーパーコピーはより美しく、より高い機能の追求を止めることはありませんでした。
例えばシリコン製ガンギ車とアンクルの開発。これは、2006年、機械式ムーブメントのパーツにシリコン素材を採用したもので、故障の影響である帯磁への対策です。
耐久性にも優れ、慣性を下げてくれるだけでなく、潤滑油を必要とせず、複雑な形状であっても自由に成形できる優れもの。現在では主流となりつつありますが、早い段階から実用に成功していたのはブレゲスーパーコピーです。また、ローターの振動数72,000/時と驚くべきハイビートを実現したりと、再び時計製造技術に新たな革命を起こしつつあります。
18世紀に祖・ブレゲスーパーコピーがそうしたように。 出典:https://www.breguet.com/en/手巻き式。クロノグラフ搭載、コラムホイール式のため滑らかな操作性を実現しています。
パワーリザーブ約48時間。 出典:https://www.breguet.com/en/自動巻き式。イクエーション・オブ・タイム、永久カレンダー、トゥールビヨン搭載モデル。
レマニアをルーツに持ちながら、全くの別物と言っていいい傑作機です。約80時間ものロングパワーリザーブ。 出典:https://www.breguet.com/jp毎時72,000振動という超ハイビートムーブメント。フライバック・クロノグラフを搭載しています。
パワーリザーブ約40時間。 各社がこだわりぬいた傑作機の数々はやはり汎用のものと比べると割高で、また外装からは全貌を見ることもできません。
しかし、やはり高級時計の真髄と情熱はムーブメントにこそ込められているのではないでしょうか。直径40mmそこそこの宇宙で繰り広げられる精緻かつ芸術的な技巧。
これから高級時計を買う際の、指標の一つになれば、と思います。 関連記事ムーブメントで選ぶならコレ!良質な腕時計12選徹底解説!機械式時計の動く仕組みロービート?ハイビート?機械式時計の振動数による違いを解説